オーストラリアのシェアハウスの探し方|家賃・ボンド・内見・契約時の注意点を解説

オーストラリアへワーキングホリデーや留学で渡航する方にとって、最初の大きな課題になるのが住まい探しです。

ホテルに長期間滞在すると宿泊費がかさむため、多くの方が選ぶのがシェアハウスです。オーストラリアでは、学生やワーキングホリデーの渡航者だけでなく、現地で働いている社会人もシェアハウスを利用しています。

家賃を抑えられるだけでなく、さまざまな国の人と一緒に暮らすことで、英語を使う機会が増えるのも魅力です。

ただし、初めてオーストラリアで部屋を借りる方には、戸惑うことも多いでしょう。

「どのサイトで探せばいい?」「週A$300の家賃は高い?」「ボンドとは何?」「日本から契約しても大丈夫?」「退去するときに保証金は返してもらえる?」など、知っておきたいことがたくさんあります。

特に気を付けたいのが、契約内容を十分に確認せず、お金を振り込んでしまうことです。

オーストラリアでは、実在する部屋の写真を使った偽の募集広告や、内見できないまま保証金を請求する賃貸詐欺も報告されています。

また、シェアハウスといっても、全員で賃貸契約を結ぶ場合と、代表者が借りた住宅の一部を又貸しする場合では、入居者の権利やボンドの管理方法が異なります。

この記事では、オーストラリアのシェアハウスの探し方、募集広告の読み方、内見時の確認事項、家賃とボンド、契約・退去時の注意点まで、初めての方にも分かりやすく説明します。

賃貸ルールは州によって異なるため、シドニー(Sydney)、メルボルン(Melbourne)、ブリスベン(Brisbane)などの主要都市について、2026年10月時点の州政府公式情報も紹介します。

シドニーのシェアハウスを探していたら、週A$320でボンドがA$1,280と書かれていました。家賃とは別にそんなに払う必要があるのでしょうか?
ボンドは日本の敷金に近い保証金です。ニューサウスウェールズ州の一般的な住宅賃貸契約では、上限は家賃4週間分なので、週A$320ならA$1,280になります。ただし、支払う前に契約形態と、保証金が正式に管理される仕組みを確認することが重要です。

オーストラリアのシェアハウスとは?

シェアハウスとは、一軒家やアパートメントを複数の人で借り、キッチン、リビング、バスルームなどを共同利用する住まいです。

オーストラリアでは、フラットシェア(Flatshare)、ハウスシェア(House Share)などとも呼ばれています。

一緒に暮らす人はフラットメイト(Flatmate)、またはハウスメイト(Housemate)です。

物件によっては、オーナー自身が住んでいて、空いている部屋を貸している場合もあります。

主な部屋の種類

部屋のタイプ内容特徴
オウンルーム(Own Room)自分専用の個室プライバシーを確保しやすい
シェアルーム(Shared Room)複数人で寝室を利用家賃を抑えやすい
マスタールーム(Master Room)比較的広い寝室専用バスルーム付きの場合もある
スタジオ(Studio)基本的に独立したワンルーム共同生活が少なく、家賃は高めになりやすい

ワーキングホリデーで長期間滞在する場合は、オウンルームを選ぶ方が、生活しやすいと感じるかもしれません。

相部屋は費用を抑えられますが、相手の生活時間に合わせる必要があり、仕事が早朝や深夜の場合には不便に感じることもあります。

また、オウンルームと書かれていても、バスルームやキッチンまで自分専用とは限りません。

個室、専用バスルーム、専用キッチンはそれぞれ別の条件なので、確認しておきましょう。

シェアハウスのメリットとデメリット

メリットは、家賃を分担できること、家具付きの部屋が多いこと、同居人と交流できることなどです。

一方、キッチンやバスルームの利用時間、騒音、清掃、冷蔵庫の使い方などでトラブルになることもあります。

日本人だけのシェアハウスもありますが、せっかくオーストラリアで暮らすなら、多国籍のシェアハウスを検討してみてもよいでしょう。

ただし、英語を使う機会が多いことと、生活環境が自分に合うことは別の問題です。

実際に一緒に暮らす人の雰囲気や生活ルールも、重要な判断材料になります。

シェアハウスはどこで探す?おすすめのサイト

オーストラリアでは、インターネットの募集サイトを使ってシェアハウスを探す方法が一般的です。

個人が空き部屋を掲載するサイトや、賃貸物件を扱う不動産サイト、SNSなどがあります。

フラットメイツ(Flatmates.com.au)

オーストラリアでシェアハウスを探す際に、まず確認しておきたいサイトです。

都市、サバーブ(地区)、家賃、入居可能日、部屋の種類などを指定して検索できます。

掲載されている部屋の写真や同居人数、設備なども確認でき、募集者へメッセージを送ることができます。

無料で利用を始められますが、新しい募集への早期連絡など、一部の機能には有料プランがあります。

オーストラリア到着前から候補を探し、現地到着後の内見を予約する使い方もできます。

フラットメイツ公式サイト

ガムツリー(Gumtree)

ガムツリーは、オーストラリアの地域別クラシファイド広告サイトです。

家具や中古品の売買だけでなく、部屋や住居に関する募集も掲載されています。

個人間のやり取りが多いため、募集者の身元や契約条件を十分に確認してください。

ガムツリー公式サイト

フェイスブック(Facebook)のグループ

Facebookには、シドニーやメルボルンなど、都市別の部屋探しグループがあります。

日本人向けの地域コミュニティーで募集が掲載されていることもあります。

急な退去による入居者募集などが見つかる場合もありますが、掲載者の身元確認が十分に行われているとは限りません。

写真や投稿内容だけで信用せず、内見と契約条件の確認を行ってください。

リアルエステート・ドットコム・ドットエーユー(realestate.com.au)

オーストラリアの主要な不動産情報サイトです。

主にアパートメントや一軒家全体の賃貸物件を探すために利用しますが、シェアハウス関連の募集にもアクセスできます。

友人と一緒に住宅を借りたい場合や、現在の家賃相場を調べたい場合にも便利です。

realestate.com.auの賃貸物件検索

最初は複数のサイトを比較する

サイトによって掲載されている物件は異なります。

ひとつのサイトだけで探すより、複数のサイトで同じエリアの募集を比較すると、家賃や設備の違いが分かりやすくなります。

ただし、どのサイトにも偽の募集が掲載される可能性があります。大手サイトに掲載されているという理由だけで、契約の安全性が保証されるわけではありません。

住むエリアはどう選ぶ?家賃と通勤時間

シェアハウスを探すときは、家賃だけでなく、どのエリアに住むかも重要です。

例えば、シドニーの中心部にある部屋は便利ですが、家賃が高くなりやすい傾向があります。

中心部から少し離れると、同じ予算で広い部屋を見つけられる場合もあります。

ただし、毎日の通勤に時間がかかるのであれば、家賃だけ安くても生活しやすいとは限りません。

仕事が決まっている場合

勤務先まで公共交通機関で通える場所を優先しましょう。

特にレストランやホテルなどの仕事では、早朝や深夜にシフトが入る場合があります。

その時間帯に電車やバスが利用できるかも確認してください。

昼間なら30分で通える場所でも、夜間は公共交通機関の運行が少なくなり、移動に時間がかかる場合があります。

仕事がまだ決まっていない場合

ワーキングホリデーで到着したばかりなら、仕事を探しやすい地区や、公共交通機関へのアクセスがよい地区が便利です。

最初から長期契約を結ばず、短期宿泊施設に滞在しながら仕事と住居を並行して探す方法もあります。

家賃だけでなく交通費も計算する

例えば、次の2つの部屋を比較してみましょう。

項目Aの部屋Bの部屋
家賃A$350/週A$280/週
通勤交通費A$20/週A$65/週
合計A$370/週A$345/週
片道通勤時間15分55分

これは比較のための仮定ですが、Bの部屋は週A$25安い一方、通勤時間が大幅に長くなります。

休日の過ごし方や買い物の便利さなども含めて、自分に合った場所を選びましょう。

シェアハウスの家賃はいくら?

オーストラリアのシェアハウスは、通常、週単位で家賃が表示されています。

例えば、募集広告に「A$320 pw」と書かれていれば、1週間の家賃がA$320という意味です。

pwはper weekの略です。

家賃は都市と部屋の条件によって大きく違う

シドニーやメルボルンなどの大都市では、中心部に近い地区ほど高い家賃を求められる場合があります。

また、同じ地区でも、次のような条件によって料金は変わります。

  • 個室か相部屋か
  • 専用バスルームがあるか
  • 家具付きか家具なしか
  • 電気・ガス・水道代が含まれているか
  • 同居人数は何人か
  • 駅や職場までの距離
  • 建物の新しさや設備

実際の募集サイトでは、週A$200台の部屋もあれば、週A$400を超える部屋も掲載されています。

ただし、これらは個別の募集例であり、都市全体の平均家賃を示すものではありません。

希望する地区を決めたら、同じエリアで少なくとも数件の物件を比較することをおすすめします。

1か月の家賃はいくら?

週A$300の部屋の場合、4週間分はA$1,200です。

ただし、1年間は52週間なので、月平均の家賃は次のようになります。

A$300 × 52週間 ÷ 12か月 = A$1,300

家賃/週4週間分月平均
A$250A$1,000約A$1,083
A$300A$1,200A$1,300
A$350A$1,400約A$1,517
A$400A$1,600約A$1,733

家賃を日本円へ換算するときは、その時点の為替レートを使用してください。

また、月々の生活費を計算するときに、1か月を4週間としてしまうと、年間では家賃を少なく見積もってしまいます。

Bills IncludedとBills Excluded

募集広告では、電気・ガス・水道・インターネットなどの料金をまとめてBillsと呼ぶことがあります。

Bills Includedと書かれていれば、通常、広告で指定された光熱費などが家賃に含まれています。

ただし、すべての費用が含まれているとは限りません。

例えば、電気と水道は含まれていても、インターネットは別料金という場合もあります。

契約する前に、何が含まれ、何が別料金になるのか確認しましょう。

募集広告でよく使われる英語

シェアハウスの募集広告には、独特の英語表現がよく使われます。

初めて探す方は、次の言葉を覚えておくと便利です。

英語意味
Own Room / Private Room個室
Shared Room相部屋
Master Room主寝室・広めの部屋
Furnished家具付き
Unfurnished家具なし
Bills Included / Inc. Bills指定の光熱費等を含む
Bills Excluded / Plus Bills光熱費等が別
Bond保証金
Rent in Advance前払い家賃
Minimum Stay最低滞在期間
Notice Period退去通知期間
Available Nowすぐ入居可能
Inspection / Viewing内見
Lease賃貸契約
Sublet又貸し・転貸
Couples Welcomeカップル入居可能
Non-smoker非喫煙者

特に注意したいのが、Minimum StayとNotice Periodです。

Minimum Stayが3 monthsなら、最低3か月の滞在を求めているという意味です。

Notice Periodが2 weeksなら、退去の申し出を原則2週間前までに行うという条件を示していることがあります。

ただし、実際に適用される退去通知期間は契約形態や州法によって異なります。広告に記載された期間が、そのまま法律上有効とは限りません。

また、「No Lease」と書かれた募集も見かけますが、書面の契約書がないからといって、入居者の権利がすべてなくなるわけではありません。

契約関係によって適用される法律が異なるため、少なくとも家賃・支払先・ボンド・退去条件については書面に残しておきましょう。

問い合わせから内見までの流れ

気になる部屋が見つかったら、募集者へメッセージを送り、内見の日時を相談します。

人気のある物件では、募集開始から短時間で複数の問い合わせが届くこともあります。

そのため、興味のある部屋には早めに連絡するとよいでしょう。

最初の問い合わせで伝えること

募集者が知りたいのは、誰が、いつから、どのくらいの期間住みたいのかということです。

次の情報を簡潔に伝えると、やり取りがスムーズです。

  • 名前
  • ワーキングホリデー、学生、就労者などの状況
  • 希望する入居日
  • 予定している滞在期間
  • 内見できる日時

英語での問い合わせ例

例えば、次のようなメッセージを送れば十分です。

Hi, I'm interested in the room you advertised. I'm from Japan and currently in Australia on a working holiday visa. I'm looking for a room from 1 November for around three months. Is the room still available? Would it be possible to arrange an inspection?

「掲載されている部屋に興味があります。日本から来ており、現在ワーキングホリデービザでオーストラリアに滞在しています。11月1日から3か月程度住める部屋を探しています。まだ空いていますか?内見をお願いできますか?」という内容です。

入居日や滞在期間は、自分の予定に合わせて変更してください。

問い合わせへの返事がない場合

人気物件では、募集者がすべての問い合わせに返信できないこともあります。

1件だけに絞らず、条件に合う複数の物件へ問い合わせる方が効率的です。

ただし、内見予定や契約を進めている物件がある場合は、相手との約束を守るようにしましょう。

内見は必ず行う

写真だけでは、部屋の広さ、建物の状態、騒音、清潔さ、同居人の雰囲気などは十分に分かりません。

特に海外から探している場合は、実物を確認するまでボンドや前払い家賃を送金しないことをおすすめします。

内見が難しい場合でも、信頼できる知人に実際の部屋を確認してもらうなど、掲載者と物件の正当性を確かめる方法を考えましょう。

内見で必ず確認したい15のポイント

内見では、部屋の見た目だけでなく、生活するうえで必要な条件も確認してください。

短時間の内見で見落としやすい項目を整理しました。

確認項目チェックする内容
1.部屋の広さベッドや荷物を置いても十分なスペースがあるか
2.鍵玄関や個室の施錠方法
3.家具ベッド、机、収納など何が含まれるか
4.エアコン・暖房使える設備と光熱費の負担
5.窓・換気外気を入れられるか、結露やカビがないか
6.水回りシャワー、トイレ、洗面所の状態
7.キッチン調理器具、冷蔵庫、収納スペース
8.洗濯洗濯機の利用方法、乾燥設備
9.インターネットWi-Fiの有無、通信費
10.同居人数実際に何人が暮らしているか
11.騒音道路、周囲の店、同居人の生活音
12.安全設備煙感知器、玄関の施錠など
13.交通駅・バス停までの距離、夜間の交通手段
14.家賃・ボンド金額、支払方法、管理先
15.退去条件最低滞在期間、通知期間、清掃条件

同居人の人数を確認する

例えば3ベッドルームの住宅でも、入居者が3人とは限りません。

カップルが住んでいたり、相部屋があったりすれば、実際の人数はもっと多くなります。

バスルームが1つしかない住宅に大人数が住んでいる場合、朝の通勤時間などに不便を感じるかもしれません。

また、住宅に認められた居住人数を超えて住んでいないかも気を付けたいところです。

部屋の湿気やカビにも注意

部屋の隅や天井、窓枠の周辺などにカビや水漏れの跡がないか確認しましょう。

特に冬に冷え込む地域では、暖房設備や結露への対策も重要です。

オーストラリアの住宅は、日本の住宅と設備や断熱性能が異なる場合があります。

部屋が気に入っても、設備に問題がある場合は、契約前に修理の予定などを確認してください。

夜の周辺環境も確認する

昼間は静かな住宅街でも、夜になると周囲の店や交通による騒音が大きくなる場合があります。

深夜に仕事から帰宅する予定がある方は、駅やバス停からの道が明るいか、夜間でも公共交通機関を利用できるかなども確認しておくと安心です。

シェアハウスの契約形態による違い

シェアハウスを借りる際、家賃と同じくらい重要なのが契約形態です。

同じ住宅に複数人で住んでいても、誰と契約しているかによって法律上の立場が異なります。

1.共同賃借(Co-tenancy / Co-renting)

複数の入居者が、全員で住宅の賃貸契約を結ぶ形です。

例えば、3人でアパートメント全体を借り、全員の名前が賃貸契約書に記載されている場合です。

この場合、共同賃借人は家賃や住宅の管理について共同で責任を負うことがあります。

特に注意したいのは、ほかの同居人が自分の家賃を払わなかった場合でも、契約によっては自分がその分の支払い責任を負う可能性があることです。

自分の家賃だけ払っていれば、それ以外は一切関係ないとは限りません。

2.又貸し・転貸(Subletting)

代表者が住宅を借り、その一部を別の人に貸す形です。

住宅を正式に借りている人をヘッドテナント(Head Tenant)、その人から部屋を借りる人をサブテナント(Subtenant)と呼びます。

例えば、3ベッドルームのアパートメントを1人が契約し、残り2部屋を別の人に貸す場合です。

ニューサウスウェールズ州(New South Wales)やビクトリア州では、通常、このような転貸には住宅所有者や賃貸人の許可が必要です。

無断で又貸ししている住宅では、契約上のトラブルが起きる可能性があります。

また、適法な転貸の場合、ヘッドテナントにはサブテナントに対して賃貸人としての責任が生じることがあります。

3.同居人・追加居住者(Additional Occupant)

正式な賃貸契約には名前がなく、住人の了解を得て同居している形です。

この場合、一般の賃貸人と同じ権利が認められるかどうかは、実際の契約関係や州の法律によって異なります。

家賃を支払っているからといって、必ず正式な共同賃借人になっているとは限りません。

4.ルーミングハウス・ボーディングハウス

住宅の運営者が、複数の人へ個別に部屋を貸す宿泊形態です。

ビクトリア州では、4人以上が部屋を借りて居住できる施設など、法律上のルーミングハウス(Rooming House)に該当する施設には、一般的な住宅賃貸とは異なる規則が適用されます。

ニューサウスウェールズ州のボーディングハウスなどにも、別の権利・義務が適用される場合があります。

契約形態主な契約相手注意点
共同賃借住宅所有者・管理会社ほかの共同賃借人の未払い等にも責任が及ぶ場合がある
転貸ヘッドテナント適法な転貸か、ボンドの管理方法を確認
追加居住者取り決めの相手による正式な賃借人と同じ権利があるとは限らない
ルーミングハウス等施設の運営者一般住宅と別の規則が適用される場合がある

契約する前に、誰に家賃を支払い、自分はどのような立場で入居するのかを確認してください。

参考:ニューサウスウェールズ州政府:共同生活と賃貸契約

参考:ビクトリア州消費者行政:共同賃借のルール

ボンドとは?州ごとの保証金のルール

シェアハウスの入居時には、家賃とは別にボンド(Bond)と呼ばれる保証金を求められることがあります。

ボンドは、日本の敷金に近いものです。

退去時に家賃の未払いがあったり、入居者の責任によって住宅や設備が損傷したりした場合などに、必要な費用へ充当されることがあります。

一方、適切に退去し、正当な控除理由がなければ、通常は返還されるお金です。

ただし、ボンドの上限や預け先、返金手続きは州によって異なります。

主要州のボンドのルール

州一般的な住宅賃貸の上限公的管理機関
ニューサウスウェールズ州家賃4週間分NSW Fair Trading / Rental Bonds Online
ビクトリア州原則家賃1か月分Residential Tenancies Bond Authority(RTBA)
クイーンズランド州家賃4週間分Residential Tenancies Authority(RTA)
西オーストラリア州一般に家賃4週間分Bond Administrator

上記は一般的な住宅賃貸契約の目安であり、契約形態や住宅の種類によって例外があります。

ニューサウスウェールズ州の場合

シドニーを含むニューサウスウェールズ州では、一般的な住宅賃貸契約のボンド上限は家賃4週間分です。

また、入居時に求められる前払い家賃は最大2週間分です。

ボンドは正式な制度に従って管理され、Rental Bonds Onlineを利用することができます。

共同賃借の場合、複数の入居者のボンドを代表者が管理する手続きも設けられています。

なお、2026年9月21日以降に締結された標準的な住宅賃貸契約では、共同賃借人それぞれの当初のボンド負担額を記録する仕組みも導入されています。

これは、途中で誰かが退去する際、保証金の分配について争いが起きるのを防ぐためにも役立ちます。

ビクトリア州の場合

メルボルンを含むビクトリア州では、一般的な住宅賃貸契約のボンド上限は原則として家賃1か月分です。

ただし、物件全体の週家賃がA$900を超える場合や、裁判所の判断がある場合などは、上限が異なることがあります。

ボンドはRTBAが管理します。

2026年9月9日からは、入居者が所定の手続きによってRTBAへ直接ボンドを支払う方法も認められています。

また、ビクトリア州のルーミングハウスでは、一般住宅とは異なる上限があります。

期間の定めがないルーミングハウス契約では通常14日分、期間の定めがある契約では最大28日分です。

クイーンズランド州の場合

ブリスベンやゴールドコースト(Gold Coast)があるクイーンズランド州では、一般的な住宅賃貸やルーミングアコモデーションについて、ボンド上限は家賃4週間分です。

ボンドを受け取った住宅所有者、管理会社、ヘッドテナントなどは、原則として10日以内にRTAへ預ける必要があります。

また、正式にボンドを受け取ったことを示す領収書も必要です。

共同生活の場合は、ボンドを負担した人とそれぞれの金額を、適切に記録する必要があります。

ボンドはヘッドテナントの個人口座へ払ってもよい?

転貸契約などでは、ヘッドテナントが一時的にボンドを受け取る場合があります。

しかし、受け取ったボンドを公的機関へ預ける義務がある契約なのに、個人口座に入れたまま管理しているのであれば問題になります。

州ごとに定められた正式な管理方法を確認し、支払い記録とボンドの受付番号を保存しておきましょう。

公式情報:NSW政府:Rental Bonds Online

公式情報:ビクトリア州:ボンドの金額と支払方法

公式情報:クイーンズランド州:Rental Bond

公式情報:西オーストラリア州:ボンドの正式な預け入れ

入居時に必要なお金を計算してみよう

シェアハウスを借りる際には、最初の家賃だけではなく、ボンドや前払い家賃なども必要です。

例えば、ニューサウスウェールズ州の一般的な住宅賃貸契約で、週A$320の部屋を借りる場合を考えてみましょう。

ボンド4週間分、前払い家賃2週間分を求められたと仮定します。

項目計算金額
ボンドA$320 × 4週間A$1,280
前払い家賃A$320 × 2週間A$640
入居時の合計A$1,920

つまり、この例では入居時にA$1,920を準備する必要があります。

ただし、ボンドのA$1,280は条件を満たせば返還される性質のお金です。

また、前払い家賃のA$640は、最初の2週間分に充当されます。

次の家賃支払日になったら、再び契約に従って家賃を支払うことになります。

家具や生活用品の購入費も忘れずに

部屋にベッドが備え付けられていない場合、購入費用が必要です。

また、寝具、ハンガー、調理用品、洗剤などを自分で購入する必要があるかもしれません。

家賃やボンドとは別に、生活用品のための予算も用意しておきましょう。

ホールディングフィーとは?

物件によっては、部屋を確保するためにホールディングフィー(Holding Fee)を求められる場合があります。

ニューサウスウェールズ州の一般的な住宅賃貸契約では、申込者の入居申請が承認された後に、最大1週間分の家賃に相当するホールディングフィーを求めることができます。

契約が成立した場合は、その金額が家賃へ充当されます。

ただし、契約しなかった場合の返金条件には規則があります。

また、こうした州法上の取り扱いを、すべてのシェアハウス契約にそのまま当てはめることはできません。

金銭を支払う前に、その名目と返金条件を書面で確認してください。

日本からの契約と賃貸詐欺への注意

オーストラリアへ渡航する前に、日本からシェアハウスを確保しておきたいと考える方もいるでしょう。

しかし、実際に物件を確認しないまま契約することにはリスクがあります。

オーストラリアのスキャムウォッチ(Scamwatch)は、実在しない部屋や、募集者が所有・管理する権限を持たない物件を使った賃貸詐欺について注意を呼びかけています。

実在する住宅の写真や住所を無断で使用し、ボンドや前払い家賃を振り込ませる手口もあります。

こんな募集には注意

  • 周辺の募集と比較して家賃が極端に安い
  • オーナーが海外にいるため、内見できないと言われる
  • 内見前にボンドを振り込むよう求められる
  • すぐ送金しないと別の人に貸すと急かされる
  • 募集者の氏名や管理会社の情報が分からない
  • 契約書や支払い記録を発行してもらえない
  • 個人口座への送金や、確認できない決済方法だけを指定される
  • 物件と関係のない第三者へパスポートのコピーなどを求められる

こうした条件があるからといって必ず詐欺というわけではありませんが、複数当てはまる場合は慎重に判断してください。

本当に物件が存在するか確認する

募集広告に住所が書かれていれば、地図や不動産情報サイトなどで建物を確認できます。

ただし、建物が実在していることと、募集者にその部屋を貸す権限があることは別です。

できれば現地で内見し、管理者や契約相手を確認してください。

不動産会社を通じた募集であれば、その会社が州の必要なライセンスを持っているか確認する方法もあります。

日本から手配するときの現実的な方法

初めての渡航なら、到着後の数日から1週間程度はホテルやホステルに滞在し、その間にシェアハウスを内見する方法が比較的安全です。

日本にいる間は候補を探し、到着後に内見する予約を入れておくと効率的でしょう。

部屋が決まる前の短期宿泊費は必要になりますが、長期間住む場所を慎重に選べるというメリットがあります。

トラブルに遭った場合

詐欺が疑われる場合には、相手とのメッセージ、募集広告、振込記録などを保存してください。

送金後に詐欺に気付いた場合は、速やかに銀行へ連絡し、必要に応じて警察やスキャムウォッチへ報告しましょう。

スキャムウォッチ:賃貸詐欺の注意事項

契約書で確認する項目と入居時の記録

部屋が決まったら、入居前に契約条件を確認します。

正式な住宅賃貸契約では、州ごとに定められた契約書や手続きが使用されます。

一方、シェアハウスの転貸や個人間の取り決めでは、契約書の形式が異なることがあります。

いずれの場合も、家賃やボンドなどの重要な条件は書面に残しておくことをおすすめします。

契約前に確認する項目

  • 契約相手の氏名・会社名
  • 住宅と借りる部屋の住所
  • 入居開始日
  • 契約期間
  • 週当たりの家賃
  • 家賃の支払日と支払方法
  • ボンドの金額と管理方法
  • 電気・ガス・水道・インターネットの負担
  • 家具・設備の一覧
  • 最低滞在期間
  • 退去の通知期間
  • 途中退去時の条件
  • 清掃・修理の責任
  • 家のルール

英語の契約書に署名する際は、内容を十分に理解してから署名しましょう。

分からない部分がある場合は、その場で質問して構いません。

入居時の写真は必ず残す

部屋を借りるときは、最初の状態を写真で記録しておくことをおすすめします。

例えば、壁に以前から傷がある場合や、家具が壊れている場合は、写真を撮影しておきましょう。

退去時に「自分が傷を付けた」と言われることを防ぐためにも役立ちます。

ニューサウスウェールズ州の一般的な住宅賃貸契約では、入居時にコンディションレポート(Condition Report)を受け取り、借主側の確認内容を入居後7日以内に返す手続きがあります。

ビクトリア州のルーミングハウスなどでは、契約形態によって別の期限が設けられています。

シェアハウスでも、契約形態にかかわらず、入居時に部屋の写真を撮影しておくと安心です。

契約書と領収書は保存する

賃貸契約書、ボンドの支払証明、家賃の振込記録、同居ルール、退去に関するメッセージなどは、退去が完了するまで保存しておきましょう。

口頭で説明された内容と書面の契約条件が異なる場合は、契約前に確認してください。

参考:ニューサウスウェールズ州:入居時の住宅状態確認

シェアハウス生活で起こりやすいトラブル

シェアハウスでは、住んでいる人同士の生活スタイルが違うことがあります。

特に多国籍の住宅では、食事の時間、掃除の習慣、友人を招く頻度などが人によって違います。

共同生活を始める前に、どのようなルールがあるのか確認しておくと、入居後のトラブルを減らせます。

キッチンと冷蔵庫の使い方

冷蔵庫の棚が個人別に分かれている場合もあれば、ある程度共同利用する場合もあります。

食材を勝手に使われたり、調理器具が片付けられていなかったりすることで、トラブルになることもあります。

使える棚や調理器具、掃除のルールを確認しましょう。

掃除当番

共有部分の清掃を当番制にしている住宅もあります。

キッチン、バスルーム、ゴミ出し、掃除機がけなど、役割を分担している場合は、その内容を確認してください。

清掃を業者へ依頼している住宅では、費用が家賃に含まれているのか、追加で負担するのかも確認しましょう。

騒音と生活時間

ワーキングホリデーでは、早朝から農場で働く人もいれば、深夜までレストランで働く人もいます。

同居人の生活時間が大きく違うと、夜間の話し声や洗濯機の使用などが問題になることがあります。

夜間の静かな時間帯について、あらかじめルールが決められている住宅もあります。

来客・宿泊客のルール

友人や恋人を部屋へ招いてよいか、泊めてもよいかは住宅によって異なります。

契約書やハウスルールで来客の条件が定められている場合は、それに従いましょう。

追加の請求が発生した場合

電気代やインターネット料金などの追加負担が必要になった場合は、契約条件や請求内容を確認してください。

また、正式な賃貸契約に該当する場合には、光熱費の請求方法についても州の規則が適用されることがあります。

口頭で突然追加料金を求められた場合は、何の費用なのか、どのような計算なのかを確認しましょう。

問題が発生した場合は、まず落ち着いて話し合い、必要に応じてメッセージやメールなどで記録を残してください。

退去通知・清掃・ボンドの返金

シェアハウスを退去するときは、契約に従って退去の申し出を行います。

注意したいのは、すべてのシェアハウスに共通する退去通知期間があるわけではないという点です。

例えば、クイーンズランド州の一般的な期間の定めのない住宅賃貸契約では、借主が通常の理由で退去する場合、原則14日前までの通知が必要です。

一方、同州のルーミングアコモデーションでは、期間の定めのない契約の通常の退去通知は原則7日前です。

同じ州でも契約形態によって異なります。

さらに、契約期間の途中で退去する場合は、家賃や再募集費用などの問題が生じることもあります。

退去前に確認すること

  • 契約上の退去通知期間
  • 退去する正式な日付
  • 最後に家賃を支払う日
  • ボンドの返金方法
  • 部屋の清掃範囲
  • 鍵の返却方法
  • 公共料金などの精算

通常の使用による劣化と損傷は違う

オーストラリアの賃貸制度では、通常の使用による経年劣化をフェア・ウェア・アンド・ティア(Fair Wear and Tear)と呼びます。

一般的な住宅賃貸契約では、通常の使用による劣化まで、借主が修理費用を負担する必要はありません。

一方、借主の不注意によって壁や家具を壊した場合などは、修理費用の負担が必要になることがあります。

そのため、入居時に撮影した写真やコンディションレポートが役立ちます。

ボンドはいつ返金される?

正式に預けられたボンドは、州の制度に従って返金手続きを行います。

共同賃借でほかの住人が残る場合には、住宅全体のボンドがすぐ返金されるとは限りません。

ニューサウスウェールズ州では、共同賃借人の1人が退去し、自分の負担分の返金を求めた場合、残る共同賃借人は原則14日以内に、未払い家賃などの正当な費用を調整したうえで返金する義務があります。

ビクトリア州でも、入居者が入れ替わる場合には、RTBAの登録情報を正式に変更する手続きがあります。

このように、自分だけがシェアハウスを出る場合と、住宅全体の賃貸契約が終了する場合では、ボンドの手続きが異なります。

新しい入居者から直接ボンドを受け取る場合も、誰がいくら負担したか、正式なボンド登録の名義変更が必要かを確認してください。

退去後に保証金が返金されない場合は、契約書、写真、振込記録などを用意し、州の賃貸相談窓口へ相談できます。

公式情報:ニューサウスウェールズ州:共同賃借人の退去とボンド

公式情報:ビクトリア州:入居者の変更とボンド登録

公式情報:クイーンズランド州:退去通知期間

オーストラリアのシェアハウスに関するよくある質問

オーストラリアのシェアハウスはどこで探せますか?
フラットメイツ、ガムツリー、Facebookの地域別グループ、不動産情報サイトなどで探せます。特にフラットメイツは部屋の種類や都市、家賃、入居日などを指定して検索できるため便利です。ただし、掲載者の身元や物件の状態は必ず確認してください。
シェアハウスの家賃は月払いですか?週払いですか?
オーストラリアのシェアハウスでは、家賃を週単位で表示することが一般的です。例えばA$300 pwなら週A$300です。実際の支払頻度は契約によって異なります。1か月平均の家賃を計算する場合は、週の家賃に52を掛けて12で割ります。
ボンドとは何ですか?退去時に返金されますか?
ボンドは家賃の未払い、住宅の損傷などに備える保証金で、日本の敷金に近いものです。契約に基づく正当な控除がなければ、通常は退去時に返金されます。上限額や管理方法は州と契約形態によって異なります。
シドニーのシェアハウスのボンドはいくらですか?
ニューサウスウェールズ州の一般的な住宅賃貸契約では、ボンドの上限は家賃4週間分です。例えば週A$320なら最大A$1,280です。ただし、シェアハウスの契約形態によって取り扱いが異なる場合があるため、契約内容と正式な預け先を確認してください。
日本からシェアハウスを契約しても大丈夫ですか?
日本から部屋を探して問い合わせることはできますが、物件を確認しないままボンドや前払い家賃を送金することにはリスクがあります。可能であれば現地で内見してから契約することをおすすめします。賃貸詐欺にも注意してください。
シェアハウスには契約書が必要ですか?
契約書の要件は州や契約形態によって異なりますが、トラブルを防ぐために、家賃、ボンド、支払先、契約期間、退去通知、追加費用などの条件を書面に残すことをおすすめします。書面がない場合でも、法律上の権利が一切なくなるわけではありません。
シェアハウスは何週間前に退去を伝えればよいですか?
退去通知期間は州、契約形態、契約期間などによって異なります。例えばクイーンズランド州では、一般的な期間の定めのない住宅賃貸契約の通常の退去通知は原則14日前ですが、ルーミングアコモデーションでは原則7日前です。契約書と州の公式規則を確認してください。
シェアハウスで光熱費は家賃に含まれていますか?
物件によって異なります。Bills Includedと書かれていれば指定の光熱費などが家賃に含まれていますが、インターネットや冷暖房費などが別料金の場合もあります。何が含まれるか、契約前に確認してください。
シェアハウスの同居人が家賃を払わなかった場合、自分にも責任がありますか?
共同賃借契約で全員の名前が賃貸契約書に記載されている場合、ほかの共同賃借人の家賃未払いについても責任を負う可能性があります。一方、個別の転貸契約などでは取り扱いが異なります。契約形態を確認してください。
ボンドが返金されない場合はどこに相談できますか?
住んでいる州と契約形態によって相談先が異なります。ニューサウスウェールズ州ではNSW Fair Trading、ビクトリア州ではConsumer Affairs Victoriaや賃貸紛争解決制度、クイーンズランド州ではResidential Tenancies Authorityなどが相談先になります。契約書、ボンドの支払記録、入退去時の写真を保存しておきましょう。

まとめ|シェアハウスは家賃だけでなく契約内容を確認しよう

オーストラリアのシェアハウスは、ワーキングホリデーや留学で長期間滞在する方にとって、住居費を抑えながら現地の生活を経験できる方法です。

部屋探しには、フラットメイツなどの募集サイトや地域別のコミュニティーを利用できます。

ただし、掲載されている写真や家賃だけで契約を決めず、できるだけ現地で内見することをおすすめします。

部屋の広さ、設備、同居人数、通勤時間、光熱費などを確認し、自分の生活に合っているか判断しましょう。

また、入居時に求められるボンドは、家賃とは別の保証金です。金額の上限や正式な管理方法は州によって異なります。

特に注意したいのが、共同賃借と又貸しの違いです。誰と契約しているかによって、ほかの入居者の未払い家賃への責任や、退去時のボンド返金手続きが変わる場合があります。

契約前には、家賃、ボンド、追加料金、最低滞在期間、退去通知期間を確認し、重要な内容を書面に残しておきましょう。

日本から部屋を探す場合も、内見できないままお金を振り込むことは避け、募集者や物件の正当性を確認することが大切です。

シェアハウス選びでは、安い家賃だけでなく、安心して暮らせる環境と明確な契約条件を優先することが重要です。

気に入った部屋が見つかれば、オーストラリアでの生活がぐっと楽しくなるはずです。焦らずに複数の物件を比較し、自分に合った住まいを見つけてください。

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