オーストラリアのジャーキーは日本に持ち込める?肉製品の検疫・税関申告完全ガイド
オーストラリア旅行のお土産として人気のビーフジャーキー。スーパーや空港の免税店では、カンガルー、クロコダイル、エミューなど、日本では珍しい肉を使ったジャーキーも見かけます。
ただし、日本へ持ち帰れるかどうかは「市販品だから」「真空パックだから」「加熱済みだから」では決まりません。牛、豚、羊、鶏など動物検疫の対象となる肉製品は、輸出国政府が発行する日本向けの検査証明書が付いていなければ、原則として日本へ持ち込めません。
一方、2026年8月現在、カンガルーやクロコダイルは家畜伝染病予防法上の「指定検疫物」に含まれていないため、その肉やジャーキーについては動物検疫上の検査証明書は原則不要です。ただしクロコダイル製品は、別の制度であるワシントン条約の規制を受ける場合があるため注意が必要です。
さらに、エミューは2026年10月1日から新たに動物検疫の対象になります。9月までと10月以降では扱いが変わるため、エミュージャーキーをお土産に考えている人は特に注意してください。
この記事では、日本からオーストラリアを訪れる旅行者と在豪邦人向けに、ビーフジャーキー、カンガルージャーキー、クロコダイルジャーキー、エミュージャーキーなどの日本への持ち込みルール、検査証明書、税関申告、Visit Japan Web(ビジット・ジャパン・ウェブ)、日本到着後の動物検疫カウンターでの手続きまで詳しく説明します。
- まず結論:持ち込める肉・持ち込めない肉
- 日本の動物検疫の基本ルール
- 動物検疫の対象になる主な肉製品
- ビーフジャーキーは検査証明書が必要
- カンガルージャーキーはどうなる?
- クロコダイルジャーキーはどうなる?
- エミューは2026年10月1日から規制対象
- 検査証明書とは?
- 日本向けビーフジャーキーの見分け方
- 税関申告・Visit Japan Webで必ず申告
- 日本到着後の手続きの流れ
- 動物検疫カウンターでは何をする?
- 検査前に開封しない
- 検査証明書がない場合は?
- 真空パック・加熱済みでも例外ではない
- 肉入り食品・複数原材料にも注意
- 郵送・宅配便でも同じルール
- 申告しなかった場合の罰則
- オーストラリアで購入する時のチェックポイント
- 肉製品・ジャーキーの日本持ち込みFAQ
まず結論:持ち込める肉・持ち込めない肉
オーストラリアから日本へ肉製品を持ち帰る場合、まず「その動物が日本の動物検疫の対象か」を確認します。
| 主な製品 | 2026年8月現在 | 検査証明書 |
|---|---|---|
| ビーフジャーキー | 動物検疫の対象 | 必要 |
| ポークジャーキー・サラミ | 動物検疫の対象 | 必要 |
| ラム・マトン製品 | 動物検疫の対象 | 必要 |
| チキン・ダック製品 | 動物検疫の対象 | 必要 |
| カンガルージャーキー | 指定検疫物の対象外 | 動物検疫上は原則不要 |
| クロコダイルジャーキー | 指定検疫物の対象外 | 動物検疫上は原則不要。ただしワシントン条約に注意 |
| エミュージャーキー | 2026年9月30日まで対象外 | 9月30日まで動物検疫上は原則不要 |
| エミュージャーキー | 2026年10月1日から対象 | 必要 |
どの商品でも、最終的な持ち込み可否は原材料、動物の種類、原産国、検査証明書、輸入停止措置などによって変わります。迷った場合は、日本到着後に動物検疫カウンターで現物を見せて確認してください。
日本の動物検疫の基本ルール
お土産でも個人消費でも同じ
「自分で食べるだけ」「1袋だけ」という理由で免除されるわけではありません。動物検疫の対象品であれば、量や用途にかかわらず検査が必要です。
輸出国政府の検査証明書が必要
動物検疫対象の肉製品は、輸出国政府機関が発行した検査証明書がなければ日本へ持ち込めません。
オーストラリアには日本向け商品がある
オーストラリアでは、日本向けの検査証明書を付けたビーフジャーキーなどが販売されている場合があります。購入時に「日本へ持ち込み可能」と書いてあるだけでなく、正式な証明表示があるか確認してください。
動物検疫の対象になる主な肉製品
2026年8月現在、指定検疫物には、牛、豚、山羊、羊、鹿などの偶蹄類、馬、鶏、うずら、きじ、だちょう、ほろほろ鳥、七面鳥、あひる・がちょうなどのかも目の鳥類、犬、うさぎなどが含まれます。
ジャーキーだけではない
生肉、冷蔵肉、冷凍肉だけでなく、ジャーキー、ハム、ソーセージ、サラミ、ベーコンなどの加工品も対象です。
卵や一部の動物由来製品も対象
家きんの卵、肉を原料とする加工食品なども対象になる場合があります。
ビーフジャーキーは検査証明書が必要
オーストラリア土産として定番のビーフジャーキーは、牛由来の肉製品なので動物検疫の対象です。
証明書付きなら持ち込みできる場合がある
オーストラリアでは、日本向けの検査証明書が付いたビーフジャーキーが販売されていることがあります。輸入停止の対象でなく、証明内容に問題がなければ、日本到着時の動物検疫検査を受けたうえで持ち込むことができます。
証明書なしは持ち込み不可
スーパーや土産店で普通に売られている商品でも、日本向けの政府検査証明書が付いていなければ持ち込めません。
「オーストラリア産」表示だけでは不十分
「Product of Australia」と表示されているだけでは、日本向け検査証明書の代わりにはなりません。
カンガルージャーキーはどうなる?
カンガルーは、2026年8月現在の家畜伝染病予防法上の指定検疫物に含まれていません。
動物検疫の検査証明書は原則不要
一般的なカンガルー肉・カンガルージャーキーについては、牛肉や豚肉のような動物検疫上の検査証明書は原則として必要ありません。
それでも申告して確認を受ける
肉製品を持っていること自体は税関申告の対象です。税関を通る前に動物検疫カウンターへ持参し、原材料表示と現物を見せて確認を受けるのが確実です。
他の肉が混ざっていないか確認
「カンガルージャーキー」と書かれていても、牛脂、豚肉、鶏肉など別の動物由来原料が含まれている場合があります。原材料表示を確認してください。
クロコダイルジャーキーはどうなる?
クロコダイルなどワニ類は、家畜伝染病予防法上の指定検疫物には含まれていません。そのため、動物検疫だけを見れば、クロコダイル肉に政府検査証明書は原則不要です。
ただしワシントン条約は別問題
ワニ類の多くはワシントン条約の規制対象です。経済産業省は、必要な手続きをせず日本へ持ち込もうとして税関で差し止められた例として「ワニジャーキー」を挙げています。
附属書Ⅱの個人土産には特例もある
一定の条件を満たす附属書Ⅱのワニ製品は、個人使用の携帯品で1人4個まで特例の対象となる場合があります。ただし、種類・原産国によっては原産地や附属書Ⅱであることを示す書類が必要です。
「クロコダイルなら何でもOK」と考えない
購入するなら、販売店に動物の学名や原産地、ワシントン条約上の扱いを確認できる書類があるか確認してください。不明な場合は購入を避ける方が無難です。
エミューは2026年10月1日から規制対象
エミューは2026年にルールが変わるため、特に注意が必要です。
2026年9月30日までは対象外
現在の制度では、エミューとその肉、ジャーキー、卵、羽などは指定検疫物に含まれていません。
2026年10月1日から動物検疫が必要
家畜伝染病予防法施行規則の改正により、2026年10月1日からエミューが新たに動物検疫の対象家畜へ追加されます。エミュージャーキーを含む肉製品も対象です。
10月1日以降は検査証明書が必要
オーストラリアからエミュージャーキーを持ち込む場合も、輸出国政府機関が発行する検査証明書が必要になります。
購入日ではなく日本到着日で判断
9月に購入した商品でも、日本への到着が2026年10月1日以降なら新しい規制が適用されます。
検査証明書とは?
ここでいう検査証明書は、販売店が独自に発行する「品質保証書」ではありません。
輸出国政府機関が発行する証明
オーストラリア政府機関が、日本の家畜衛生条件を満たしていることを証明したものです。
証明文と承認マークを確認
お土産用食肉製品では、パッケージに日本向けの証明文と承認マークが表示されている商品があります。
店員の口頭説明だけでは不足
「日本へ持って帰れる」と店員に言われても、正式な検査証明書が確認できなければ購入しない方が安全です。
日本向けビーフジャーキーの見分け方
オーストラリアの日本向けビーフジャーキーには、日本到着後に動物検疫を受けるよう案内する表示や、政府検査証明に該当する英文が付いている商品があります。
「日本到着後、動物検疫カウンターへ」の表示
日本向け商品の例では、「税関検査の前に動物検疫カウンターで検査を受ける」「シールをはがしたり包装を開封しない」といった日本語案内が記載されています。
証明文が重要
単なる日本語ラベルではなく、オーストラリア政府の検査を受けた肉であることを示す所定の英文が必要です。
分からなければ購入前に写真で確認
パッケージ裏面の証明部分を確認し、不明な場合は動物検疫所の公式リーフレットと見比べると安心です。
税関申告・Visit Japan Webで必ず申告
肉製品を持っている場合は、持ち込み可能な商品であっても、税関への申告を省略しないことが大切です。
紙の携帯品・別送品申告書
税関申告書には、肉製品、野菜、果物、動植物など日本への持ち込みが制限されているものを所持しているかという質問があります。ジャーキーを持っている場合は「はい」と申告します。
Visit Japan Webでも申告できる
電子申告を利用する場合は、Visit Japan Webで携帯品・別送品申告情報を入力します。肉製品を所持している場合は該当項目を正しく申告してください。
カンガルーやクロコダイルでも申告
動物検疫の指定対象外だからといって「肉製品を持っていない」と申告するのは避けましょう。種類を問わず、肉製品を所持していることを申告し、検疫カウンターで確認を受ける方法が確実です。
日本到着後の手続きの流れ
- 入国審査を終える
- 預け荷物を受け取る
- 税関検査の前に動物検疫カウンターへ行く
- ジャーキーなどの現物、パッケージ、検査証明書を提示する
- 家畜防疫官の確認・検査を受ける
- 確認後、税関へ進む
税関より先に動物検疫
日本へ持ち込める製品であっても、まず動物検疫所の確認を受け、その後に税関手続きを行います。
申告済みでも検疫は別手続き
Visit Japan Webで「肉製品あり」と申告しただけで動物検疫が完了するわけではありません。現物を動物検疫カウンターへ持って行く必要があります。
動物検疫カウンターでは何をする?
現物とパッケージを見せる
何の動物の肉か、原産国、原材料、検査証明書の有無などを確認してもらいます。
ビーフジャーキーは証明書を確認
日本向け検査証明書付きの商品であれば、証明表示や包装状態を家畜防疫官が確認します。
カンガルーなども現物確認が安心
指定検疫物ではない商品でも、別の肉が混ざっていないか確認してもらえば、その後の税関手続きも分かりやすくなります。
検査前に開封しない
日本向けの検査証明書が付いたビーフジャーキーでも、動物検疫の確認を受ける前に開封すると持ち込めなくなる場合があります。
シールをはがさない
日本向け検査証明の表示や封印は、そのままの状態で検疫カウンターへ持参してください。
機内で食べ残したものにも注意
開封済みの肉製品をそのまま日本へ持ち込もうとせず、不明な場合は到着時に動物検疫所へ申告してください。
検査証明書がない場合は?
牛、豚、羊、鶏など動物検疫対象の肉製品で、必要な検査証明書がない場合は日本へ持ち込めません。
自分で捨てずに申告する
到着してから証明書がないことに気付いた場合も、隠さず動物検疫カウンターへ申告してください。
検疫で処分となる場合がある
持ち込み条件を満たさない商品は、動物検疫所の指示に従って処分されます。
申告していることが重要
「持ち込めないから申告しない」のが最も危険です。肉製品を所持している事実を正しく申告してください。
真空パック・加熱済みでも例外ではない
真空パックでも規制対象
密封されている、市販されている、長期保存できるという理由だけで動物検疫が免除されるわけではありません。
加熱済みでも同じ
ジャーキー、ソーセージ、ベーコンなど、加熱・乾燥・燻製した製品も対象動物由来であれば動物検疫の対象です。
免税店で購入しても同じ
空港の免税店やお土産店で購入した商品でも、日本の輸入条件を満たしていなければ持ち込めません。
肉入り食品・複数原材料にも注意
肉が少量でも確認
肉入りスナック、肉味のお菓子、即席食品などでも、実際に肉や動物由来原料が含まれていれば検疫対象になる場合があります。
カンガルー100%か確認
カンガルージャーキーに牛脂や豚肉が混ざっている場合は、その部分が動物検疫の対象となる可能性があります。
原材料表示を残す
外箱やラベルを捨てず、どの動物由来なのか分かる状態で持って帰ると検疫での確認がスムーズです。
郵送・宅配便でも同じルール
「スーツケースで持ち帰れないなら、日本へ郵送すればいい」というわけではありません。
国際郵便も動物検疫の対象
動物検疫対象の肉製品を国際郵便で送る場合も、輸出国政府の検査証明書が必要です。
外装への表示も必要
検疫対象品を郵送する場合は、外装に動物検疫の対象物が入っていることを明示し、検査証明書を同封する必要があります。
証明書なしで送っても持ち込めない
旅行者の手荷物と同じく、証明書が必要な肉製品を郵送で規制回避することはできません。
申告しなかった場合の罰則
海外から肉製品などの畜産物を違法に持ち込む行為には、厳しい罰則があります。
最高3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金
個人が肉製品などを違法に持ち込んだ場合、3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金の対象となる可能性があります。
悪質なケースは警察への通報も
動物検疫所は違法な肉製品の持ち込みへの取り締まりを強化しており、悪質な事例では警察へ通報しています。
分からなければ「申告する」が正解
持ち込み可能か自信がない場合でも、隠さず申告して検疫カウンターで確認を受ければよいので、自己判断で申告を省略しないでください。
オーストラリアで購入する時のチェックポイント
何の肉かを確認
ビーフ、ポーク、ラム、チキン、カンガルー、クロコダイル、エミューなど、動物の種類を最初に確認します。
ビーフなどは日本向け検査証明を確認
「Japan」「Animal Quarantine」などの表示だけでなく、正式な証明文・承認マークがあるか確認してください。
クロコダイルは学名・原産地も確認
ワシントン条約の確認が必要になる場合があるため、信頼できる販売店で購入し、種名や原産地が分かる表示・書類を保管してください。
エミューは帰国日を確認
日本到着が2026年10月1日以降なら、新しい動物検疫ルールが適用されます。
レシートと外箱を残す
購入店、商品名、原材料、原産国が分かる資料は、日本到着時の確認に役立ちます。
迷ったらこの方法が確実:①購入前に肉の種類と日本向け検査証明を確認、②包装を開けない、③Visit Japan Webまたは紙の税関申告書で肉製品を申告、④日本到着後は税関より先に動物検疫カウンターへ行き、⑤現物とパッケージを見せて確認を受けてから税関へ進みます。
肉製品・ジャーキーの日本持ち込みに関するよくある質問(FAQ)
日本向けの輸出国政府検査証明書が付いており、輸入条件を満たしている商品であれば、到着時に動物検疫所の検査を受けたうえで持ち込める場合があります。証明書のない商品は持ち込めません。
2026年8月現在、カンガルーは指定検疫物に含まれていないため、動物検疫上の検査証明書は原則不要です。ただし肉製品として申告し、到着後に動物検疫カウンターで現物を確認してもらうのがおすすめです。
動物検疫上は指定検疫物ではありませんが、ワニ類はワシントン条約の規制対象となる場合があります。種、原産国、数量によって必要書類が変わるため、購入前に確認してください。
2026年9月30日までは動物検疫の指定対象外ですが、2026年10月1日からエミュー由来の肉やジャーキーも動物検疫の対象となり、輸出国政府の検査証明書が必要です。
日本への輸入日が2026年10月1日以降なら新ルールの対象です。購入日が9月でも検査証明書が必要になります。
真空パックであるだけでは持ち込めません。動物検疫対象の肉製品は、必要な検査証明書がなければ持ち込み不可です。
免税店で購入したかどうかは関係ありません。日本の動物検疫条件を満たし、必要な検査証明書が付いているか確認する必要があります。
いいえ。Visit Japan Webは税関申告です。肉製品を持っている場合は申告したうえで、日本到着後、税関検査の前に動物検疫カウンターへ現物を持参して確認を受けてください。
隠さずに税関申告を行い、動物検疫カウンターで申し出てください。条件を満たさない場合は動物検疫所の指示に従って処分します。
肉製品を所持している場合は、種類にかかわらず税関申告で正しく申告し、税関へ進む前に動物検疫カウンターで現物を確認してもらうのが確実です。
オーストラリアの肉製品・ジャーキー持ち込みに関する参考情報
- 肉製品などのおみやげについて:動物検疫所
- 検査が必要な物(指定検疫物等):動物検疫所
- 入国時の質問について:動物検疫所
- 2026年10月1日からエミューが動物検疫対象:動物検疫所
- 食肉製品に添付されている検査証明書:農林水産省
- ワシントン条約・個人携帯品の特例:経済産業省
- 携帯品・別送品申告書とVisit Japan Web:税関
まとめ:肉の種類を確認し、必ず申告して動物検疫カウンターへ
オーストラリアからビーフジャーキーなどを日本へ持ち帰る場合、牛、豚、羊、鶏などの肉製品は動物検疫の対象で、輸出国政府が発行する日本向け検査証明書が必要です。
カンガルーとクロコダイルは2026年8月現在、家畜伝染病予防法上の指定検疫物には含まれていません。ただしクロコダイルはワシントン条約の規制を別途確認する必要があります。
エミューは2026年10月1日から新たに動物検疫対象となります。オーストラリアのエミュージャーキーも、10月1日以降に日本へ持ち込む場合は政府検査証明書が必要です。
どの肉製品でも、Visit Japan Webまたは紙の税関申告書で正しく申告し、日本到着後は税関検査の前に動物検疫カウンターへ現物を持参してください。「持ち込みできるか分からない」場合こそ、自己判断で隠さず検疫官に確認するのが最も安全です。
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